もし本当に妊娠していて、
中絶する事になるかもしれないと考えたら、
私には残された時間が少ない事に気付いた。

昨日日記を書いて、
こんな私宛にメッセージもいただいて、
元気になりました。
ありがとうございます。

病院に行こうと思った時に限って、
木曜日で休診だったりする。
探せばやってるところもあるだろうけど、
それを調べてまで行こうと積極的になれない。

ランチにつくセットの飲み物。
いつもコーヒーを頼んでたのに、
今は紅茶にしてる。
友達に珍しいねって突っ込まれたとき、
とっさに全て打明けそうになった。

不安な気持ちを無理矢理隠してるせいか、
日々大きくなっていく。
いつダムが決壊するかわからない。

彼からのメールは、受信拒否設定してしまった。

先月末には来るはずだった生理が、まだ来ない。

検査薬は買ったけど、真実を知るのが怖くて、
封すら開けられないでいる。

気持ち胸が張ってる気がするけど、
生理前でも張るから、そんなのは大した事ないと思いたい。

微熱が続いているのも、風邪気味なだけで、
高温期なんかじゃない。

一生懸命、自分をごまかして、励まさないと、
不安で押しつぶされそう。

休みで奥さんと一緒にいる彼には、
連絡すら取れない。
彼に伝えたところで、どうなる訳でもないけど、
一人で抱え込むのが、正直重かった。

やっと月曜日に会えて彼に相談したら、
私の妊娠に対し、「失敗」という言葉を使われた。

そうか。
奥さんが妊娠するのは「オメデタ」で、
私が妊娠するのは「失敗」なのか。

どうしよう、困ったと思う反面、純粋に女として、
「好きな男性の子供を身篭ったかもしれない」という事に、
少しは喜びを感じていたのに、瞬間にすとんと覚めた。

明日から会えない。
わかってはいたけど辛い。
土日二日会えないだけでも辛いのに。

彼の家族の事を考えて、
罪悪感で押しつぶされそうになるときがある。

彼と別れた方がいいのはわかってるけど、
そうやって考えれば考える程、
彼という存在の大きさに気付かされる。

すごく好き。

「奥さんに悪い」を連発しても、
本当に別れなきゃ意味がない。

彼に伝えても、彼が苦しむだけ。

友達には、私が不倫している事すら話していない。

罪悪感を吐き出せるのはここだけ。

たまに思う。
罪の意識を感じても、別れようとしないのは、
本当は彼の家族に対して、悪いなんて思ってないらなのかと。

「平気で不倫をできる自分」に自己嫌悪して、
そんな自分を守る為に、
「彼の家族に悪いと思っている」という自分を作ってるんじゃないのかって。

とっても幸せなイヴを過ごせて、本当に幸せ。

ありがとうと彼にメールしたいけど、
受信メールを削除されるのは辛いから、
ここに書き残しておこう。

昨日電報が届いた。
くまのプーさん電報。
こんなの生まれて初めてでびっくりした。

電報なんて、卒業式に市長から届いたり、
いいとものテレフォンショッキングで見た事があるぐらい。

ここに書くぐらいなので、差出人はもちろん彼。

「三連休淋しい思いをさせてごめんね。
その代わり、イヴの夜は明けてください。
奈々子と過ごす初めてのクリスマスを、
楽しみにしてます。」

自動改行された3行の文章を、
何度も何度も読み返した。
せっかくのカードが、嬉し涙で濡れちゃった。

少し落ち着いてきたら、
プーさんが好きって言った事ないのに、
偶然なのかな？それとも？とか、
そんな事が気になってきた。


私は今年のクリスマスを一生忘れない。

昨日、職場の友達とご飯を食べて帰った。

病み上がりなので一旦は断ったが、
どうしても話を聞いて欲しいと言うので、
雑炊のお店ならという事で了承した。

友達の話とは、
出会い系サイトで知り合った男と不倫してる、
という打明け話だった。
..........

最初は結婚してる事を聞かされておらず、
付き合って3ヶ月経った頃打明けられた頃には、
もう戻れない程好きになってた。

彼は奥さんの事、女性としては愛してない、
好きなのは私（＝友達）だけって言ってる。

愛しても無い奥さんと一緒に暮らしてる彼って可哀想。
だから私が支えてあげてるの。
精神的にも金銭的にも。

彼はまだ何も言わないけど、いずれ離婚して結婚してくれると思う。
だって私の事愛してるんだもん。
何も言わないのは、私を驚かしたいからじゃないかな？

奥さんも愛されてないんだから、しがみつかないで離婚すればいいのに。
そんな女になりたくないと思わない？
そんな愛の無い結婚、神様が許すはずないし。
...........

途中で耳を塞ぎたくなった。

イヴは奥さんが勝手にレストランを予約したから逢えない、とも言っていた。
ばれるような嘘をたやすく吐く男。

結婚している事を隠していたり、
友達にお金を出させたり、
自分の事を棚に上げて、そんな男やめた方がいいよ、って言った。

「そんな男って、奈々子は彼の何を知ってるのよ」
いきなり大声出したから、お店の人もびびったんじゃないかな。
私も驚いたけど。

人の振り見て、我が振り直せって言うけど、
私も彼女と同じ状態なのでは？と不安になった。

周りが冷静に見えてないというか、
必要以上に霧に包まれた状態。


社内不倫なので、いくら友達でも私の事は話せなず、
友達の愚痴を聞いただけの1時間だったけど、
少し自分の事を省みた日だった。

風邪ひいてずっと寝込んでた。
PC立ち上げる元気もなく、
彼から携帯に届くメールを確認するだけ。

「水分とってるかー？」
「あったかくしろよー」

保存。保存。
なんだかすぐにでも元気出そうと思ってたら、
次にきたメールで目が覚めた。

「帰りにお見舞いに行こうか」

絶対駄目。

一人暮らしだし、部屋も片付いてる方だと思うけど、
絶対彼を家にあげたくない。

彼がうちに来たら、
奥さんとお子さんのいる家に、
彼は「帰る」でしょ。

私の家には「お邪魔します」なのに。
奥さんの元に帰る背中なんて見たくないし。


いずれ彼と私は別れる。
そのとき、彼が家に居た形跡が、残ってたらせつない。

家にはあげない。
もちろん奥さんの留守に、彼の家に行ったりもしない。
それは私の最後の砦。

お気に入りの件で、
昨日はちょっと元気なかった。
（きっとああいうのがネットストーカーって
言うんだね。気をつけなきゃ。）

「どうしたの？」
彼からメッセンジャーが飛んできた。

でも秘密で書いてる日記の事を
彼には言える訳なくて・・・。

もちろん友達にも。

一人でずっともんもんとしてた。

夕方、携帯が短く震える。
彼からメールが届いた信号。

17：30まで待てなくて、携帯を忍ばせてトイレへ駆け込む。

「奈々、今夜空いてる？」
いつも前もって約束して会う彼が、
こんな風に聞いてくれるのは初めてで、
すごく嬉しくてトイレで3回ジャンプしちゃった。

ソッコーで彼に返信を打つ。
もちろん内容は「課長との予定は別腹ですっ！」

アクアシティまで車を出してくれて、
お台場の夜景を見ながら、彼とご飯を食べた。
きっと元気のない私を心配してくれて、
誘ってくれたんだ。

ありがとう。
大好き。

さっき日記を書いた後、
お気に入りに登録してあるところを見て周ったら、
私宛に日記を書かれてる人がいた。


なんだか知らないけど、
すごく怒ってて、とにかく私にお気に入りに
登録されたのが不快だったのに気付いて、
慌てて登録を解除した。


すごくショックだった。
ダイアリーノートのシステムがよくわからないんだけど、
お気に入りに登録するのも、その人に許可を取らなきゃいけないのかな？

ブラウザのお気に入りと同じように考えて、
登録しまくってたんだけど、間違ってたの？

.........
《私信》

同一人物説なんて知らないし、
お気に入りに登録した順番も、
一昨日登録したはずが出来てなかったから、
それで昨日たまたま2〜3人登録し直して、
そうなちゃっただけだけです。

寝坊して、会社に遅刻しちゃった。
1年に1回あるか、ないかの大寝坊。

起きたら11時。
携帯はマナーモードになったままで、
目覚しに気付かなかった。

慌てて会社に電話しようと、
携帯を手に取ったら、
不在着信の表示。

見たら20件、全部彼。
9時過ぎから、ずっとかけてくれてたみたい。
留守電もいっぱい入ってて、
携帯の伝言メモ3件、
留守番電話センターに5件。

最初の数件は「奈々〜起きろー」というもの。
後半の方は「生きてる？事故にあったのか心配です」とかになってた。

か、かわいい〜〜〜。
いつもクールぶってるくせに。
どんな顔して、留守電にしゃべってるんだろう。
会社から電話してるはずだから、
何回も外に出たりしたのかなー？

友達に自慢したい！
職場の子にも言いたい！
でもそれをしたら、逢えなくなるからできない。

だからせめてここに書かせてね。

まさか自分が不倫するとは思わなかった。


23歳になる誕生日を前にして彼氏と別れて、
一人で過ごすのか嫌で、
友達に声をかけまくっていた。

喫煙室でその話をしているとき、
たまたま彼も来たので、
冗談で誘ってみた。

「〇〇さん（私の名前）は、いつも仕事頑張ってるから、
食事くらいなら奢ってやるか。」
確かそんな事を言われた気がする。

密かにかっこいいと憧れていたから、
そんな人にご飯奢ってもらえてラッキーとか、
そんな軽い気持ちだった。


結婚願望なんて無いから、
奥さんいても関係ないと思ってた。
・・・全然違かった。

「クリスマスまで2週間きりましたね」
朝、テレビから聞こえたセリフ。

彼と付き合って始めて迎えるイヴ。
やっぱり一緒にいたい。

プレゼントもいらないし、
おしゃれなレストランじゃなくてもいい。
一緒に過ごせれば・・・。

この間、彼に「イヴの夜一緒にいたい」って言った。
彼は「そうだね」って答えた。

「ソ ウ ダ ネ」

それは一緒に過ごしてくれるって事？
それともただの希望？
信じて待ってていいのかな・・・。